非上場株式の総則6項による否認③-トステム事案は2度目だった事実を見逃していないか?
Q トステム事案の前にも、トステム創業家に当局による否認事案があったと聞きましたが、教えていただけますか?
A 別の株式評価引き下げスキームを実施し、資産管理会社株式を贈与した際に追徴課税があったとされています。
解説
トステム事案の前にも、創業家で否認事案があったとされています。
「トステム事件ー株式の相続と現物出資(特集 最近の事件に見る税務否認の法理)掲載誌 税理」によると、A社B社方式(平成初期の節税スキーム)により株式評価を引き下げて生前贈与を行ったけれども、相続税逃れのためであると東京国税局により否認された事案であるとのことです。
申告漏れによる追徴課税と新聞等で報道されることで、創業家のイメージが悪化するだけでなく、創業家に関する別の税務申告についても、税務当局の目が厳しくなることは間違いありません。
平成6年の財産評価基本通達改正前に行われていたA社B社スキームによる相続対策
多額の個人財産を出資してA社を設立後、その出資の全部を著しく低い価額で現物出資して別のB社を設立した場合、B社株式の評価においてA社株式の含み益に対する法人税額等相当額の控除が認められていました。しかし、通達改正が行われ、恣意的に生み出された含み益(現物出資等受入れ差額)については法人税額等相当額の控除を認めないという取扱いに変更されました。