個人税務での勘違い防止⑬－上場会社の大口株主の判定において、持株会保有分を見逃していないか？
Q上場株式を保有していますが、大口株主の3%判定において、直接保有分だけでなく、持株会（組合方式）の会員としての保有分もカウントして判定しますか？
A保有分にカウントして判定すべきと考えます。
解説
上場会社の発行済株式の3％以上を保有する株主は大口株主となり、配当について申告分離課税ではなく、総合課税の対象となります。保有株式割合の判定において、持株会（組合方式）の会員としての保有分についても、共有持分として購入分の株式数については保有しているわけであり、判定基礎に含めるべきであると考えます。また、税務上の実質所得者課税の原則の考え方により、同一銘柄から得られる個人の配当所得となりますので、別々に考えるよりも整合性があると考えます。
国税庁HP No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1330.htm
国税庁HP No.1331 上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1331.htm