非上場株式の評価⑮－オランダの資産管理会社経由で日本の事業会社株式を保有している場合に、資本参加免税の適用対象法人である評価対象会社において、日本の事業会社を含む子会社株式の評価差額に対する法人税等相当額を控除していないか？
Q日本居住者がオランダの資産管理会社を経由して、日本の事業会社株式を保有しています。評価対象会社はオランダの資本参加免税の対象会社ですが、純資産価額評価で、評価差額に対する法人税等相当額を控除できますか？
Aできません。
解説
オランダの資本参加免税の対象会社である場合、保有する子会社株式の譲渡益課税がオランダで免税となるため、法人税等が課税されません。したがって、当該子会社株式の評価差額に対する法人税等相当額を控除する理由がありません。
国税庁/質疑応答事例/財産評価/国外財産の評価–取引相場のない株式の場合(１)
［照会要旨］
取引相場のない外国法人の株式を評価する場合、類似業種比準方式に準じて評価することはできるのでしょうか。
［回答要旨］
類似業種株価等の計算の基となる標本会社が、我が国の金融商品取引所に株式を上場している内国法人を対象としており、外国法人とは一般的に類似性を有しているとは認められないことから、原則として、類似業種比準方式に準じて評価することはできません。
(注) 外国法人とは、内国法人（国内に本店又は主たる事務所を有する法人をいう。）以外の法人、すなわち国内に本店又は主たる事務所を有しない法人をいいます。
(参考) 純資産価額方式に準じて評価することは可能ですが、その場合に控除すべき「評価差額に対する法人税額等に相当する金額」は、その国において、我が国の法人税、事業税、道府県民税及び市町村民税に相当する税が課されている場合には、評価差額に、それらの税率の合計に相当する割合を乗じて計算することができます。
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