税理士の独立への道③-税務申告書作成業務を奪われた税理士が磨くべき専門性を見逃していないか?

Q AIの進化により税務申告書が自動作成できる時代に、税理士が専門性を生かせる分野を教えてくれますか?

A AIが簡単に代替できない、専門性の高い分野です。

解説

廃れる専門性を早めに脱却し、別の分野に方向転換する

AIの発達で、税務申告書の作成技術は廃れます。
税理士はみんな肌で感じていますし、近い将来必ず訪れる現実です。

税理士の進むべき方向性として、以下が考えられます。

1.国際税務、組織再編税制、グループ通算制度対応など、専門性の高い分野を磨く

2.相続対策、事業承継など、伸びていく分野の専門性を磨く

3.ITツールの導入支援分野の専門性を磨く(電子帳簿保存制度対応ニーズは、期間限定的な知識になる可能性があります)

4.経営コンサル、資金繰りコンサル、その他コンサル分野を磨く(税理士以外との競合分野になる点には留意が必要です)

税理士として税法の専門性で勝負したいなら「1.」「2.」となります。
プログラミングなどのIT分野に興味があれば「3.」です。
「4.」は、税理士でなくてもよいかもしれません

 

専門性の高い税務分野ランキング(独自)は以下であると考えます。

国際
1.クロスボーダー組織再編・M&A
2.日系企業の海外進出支援、外資系企業の日本進出支援
3.移転価格
4.タックスヘイブン税制など日本税制の国際分野
5.国際相続など海外在住者に関連する個人税務

国内
1.連結納税&グループ通算制度
2.組織再編・M&A、事業再生
3.事業承継
4.大会社(上場会社を含む)の法人税、消費税、地方税の税務申告書作成
5.相続税申告書作成・譲渡所得税申告書作成
6.中小法人の法人税、消費税、地方税の税務申告書作成
7.個人の所得税申告書作成

税務の専門分野といっても、色々あります。
個人よりも法人の方が、難易度は上がります。