税理士の独立への道⑳-仕事と報酬の決定権を手に入れる重要性を見逃していないか?
Q 税理士が独立する最大の目的は何でしょうか?
A 多くの人は、仕事と報酬の決定権を手に入れたいのだと思います。
解説
開業税理士と社員税理士が、税理士登録者全体の約85%を占めますので、税理士は「仕事と報酬の決定権を持ちたい人」が多いのかもしれません
(※令和3年3月末日税理士登録者届出数)
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishiseido/rengokai/rengou.htm#a-1
税理士は「開業税理士」「社員税理士」「所属税理士」の3種類に分類されます。
①開業税理士
開業税理士は、自分で税理士事務所を開いた所長税理士です。
個人事業主として顧客と業務委託契約を結び、事業所得として報酬を受け取ります。
仕事と報酬の決定権のすべては、開業税理士にあります。
②社員税理士
社員税理士は、税理士法人の役員を担う税理士です。
税理士法人が顧客と業務委託契約を結び、法人に収入が入ったうちの一部を、社員税理士が役員報酬として受け取ります。
仕事と報酬の決定権は、法人役員である社員税理士にあります。
③所属税理士
所属税理士は、開業税理士の事務所や税理士法人(社員税理士)などに雇用されている税理士です。
従業員ですので、開業税理士や社員税理士の指示に従って仕事をし、その評価をもとに報酬を受け取ります。
仕事と報酬の決定権は開業税理士や社員税理士にあり、所属税理士にはありません。
税理士の約85%は、仕事と報酬の決定権を持っています
税理士を目指す動機に「仕事と報酬の決定権を手に入れる」というのも加えてみてはいかがでしょうか
(「上司から指示されて仕事をしたくない」「上司の評価で報酬を決められたくない」でも構いません)