税理士の独立への道⑥-独立後に背負うリスクと覚悟を軽く考えていないか?

Q 税理士が独立するとどのようなリスクがありますか?

A 主に、顧客を獲得できないリスク、仕事に飽きるリスク、損害賠償請求リスク、引継者の不在リスクの4つがあると考えます。

解説

独立した税理士にとって、すぐに直面するのは「顧客を獲得できないリスク」

売上を作れなければ、生活していくことができません。
税理士が独立する場合の当面のリスクは「顧客を獲得できないリスク」です。

収入が0という不安定な状況下で、営業活動を貪欲に行う覚悟が問われます。

顧問業務を獲得していった先に待つ「仕事に飽きるリスク」

顧客獲得のための営業が実を結び、顧問先から定額報酬が毎月入ります。
月次監査や確定申告業務が増加すると「仕事に飽きるリスク」に直面します。

毎月、毎年、同じ役務提供を、この先ずっと繰り返していく覚悟が問われます。

顧客とのトラブルや、税理士のミスによる「損害賠償請求リスク」

不動産の売買など、顧問先が通常とは異なる取引を行うことがあります。
非定型取引はミスが生じやすく、「損害賠償請求リスク」が潜んでいます。

顧客からのクレーム対応だけでなく、損害賠償責任を背負う覚悟が問われます。

交通事故、重い病気、死亡による「引継者の不在リスク」

交通事故や病気により、突然働けなくなったり、死亡する可能性があります。
税理士が突然倒れて顧問先に迷惑をかける「引継者の不在リスク」があります。

自分が死んでも、顧客に迷惑をかけない対応を考えておく覚悟が問われます。

まとめると以下のとおりです。
独立には、自分の問題(1.2.3)と顧客の問題(4)を背負う覚悟が必要です

  1. 顧客を獲得できないリスク

  2. 仕事に飽きるリスク

  3. 損害賠償請求リスク

  4. 引継者の不在リスク

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